「Flow Machines」 ×「Soundmain Studio」を活用した作曲手順のご紹介【上級編】

前回のFlow Machines × Soundmainを活用した作曲【初級編】では、

  • Flow Machinesを使用したトップライン(曲の大元となるコードとメロディー)の制作
  • トップラインをSoundmain studioに移行させた後のトラック制作(編曲)

について解説しました。

※詳細はこちらの記事をご参照ください。

今回は「Flow Machines × Soundmainを活用した作曲【上級編】」と題して、様々な機能を使った幅広い作曲表現をご紹介します。

今回は、新しくリリースされたばかりのStyle Palette「House Spark」を使用して制作した楽曲のプロセスをご紹介します。

House Sparkメイキング

早速ですが、前回同様にFlow Machines(以下、FM)を使用して制作したメロディーとコードをGarage Bandでwav.またはmp3.ファイルとして書き出します。

ここまでの作業で完成したトップラインはこちら。Garage Band内蔵のシンセ「Alchemy」のpluckとpadを使用して空間が感じられる音を作ってみました。

書き出したファイルをSoundmain Studio上で開きます。

ここからは好きなように音を組んでいく作業なので、アレンジをどうするか考えます。今回は浮遊感のあるクールな雰囲気のHouseをイメージして進めることにします。

Drums

まずHouseの定番、4つ打ちのビートを作ります。

Kick

Kick用に「GroovyColorHouse」のkick04とkick07を購入します。

kick04は空間のCenterにあるはっきりした音なのでメインパートに使用。kick07は左右にPanを振り分けた少しアタック感の弱いkickなのでメインパートより前に使用してメリハリをつけます。

Soundmain_kick-04_Loop_124bpm_GroovyColorHouse

Soundmain_kick-07_Loop_124bpm_GroovyColorHouse

楽曲のbpm120に対しkickサンプルのbpmが124なのでStretch機能で調整したいところですが、今回はSampleの元々の音質を生かしたいため分割機能でOne ShotのKickとしてコピー&ペーストして使用していきます。

Hi-Hat

次にハットのサンプルを探します。

「Genre」をHouse、「Tag」をTops(ドラムのウワモノ)で検索していき、「Bingoshakerz_Drums-Top-10_Loop_125bpm_ProudHouse」を使用することにしました。

今回は金物系のサウンドのぎらつきが欲しいため多少歪みが出た方が良いため、bpm125をStretch機能でbpm120に調整し、そのままDAWに貼り付けます。

Fills

KickとHatでHouseのビートは完成しましたが、もうひと工夫したいのでPercussion系のSampleを探します。

丁度よく左右にPanningしているPercussion系Sample「CHR_Shaker_125bpm_Loop_Unleash-Me」を見つけたので、空間を出すためにFillとしてビートに上乗せしてみます。

CHR_Shaker_125bpm_Loop_Unleash-Me

Beat全体

このサンプルをのせることで、楽曲の空間にMiddleとSideが出てきました。

これでビートは完成です。

Bass

次に低域を埋めるベースのsampleを探します。

「AArsenal_Synth_Melodies_120bpm_Am_IdmUniverse_1」というPadタイプの低域を含むLoopが浮遊感を演出してくれそうなのでDAWに貼ります。

少しインパクトが足りないので、Padよりさらに低域を含んでいて、音価の短いベースSample「AArsenal_Bass_Loop_95bpm_Am_FutureChill」を拍の頭に貼っていきます。

AArsenal_Synth_Melodies_120bpm_Am_IdmUniverse_1

AArsenal_Bass_Loop_95bpm_Am_FutureChill

サウンドを少しぼかして遠くでなっているようにしたいため、画面中央下の「Effect」からReverbを多めにかけ、低域と中域がなりすぎないようにEQでカットします。

ここまででベースとなる部分は完成し、かなり楽曲らしくなってきました。

Fxなど

FxやVo.chopなどウワモノになるSampleをのせて楽曲を装飾していきます。

「TAG」からRiserやFxsなどのキーワードで探してみると良いでしょう。

Mix/Effect

最後に、自身の好みのサウンドになるようEffect機能を使ってMixing作業をしていきます。

今回は低音域が膨張しないようEQやFilterで調整、またイントロにFilterのHigh Passを使用して抑揚をつけるなどの作業にEffectを使用しました。

完成した楽曲はこちらです。

House Spark

最後に

今回はFMでトップラインを先に制作して進めましたが、FMでは自分で選んだコード進行の上にメロディーを生成することも可能なので、Soundmainでトラックを作った後にトラックのコード進行に合わせてFMでトップラインを作るのもおすすめです。

Soundmainでは、プロが監修したバランスの良い状態のSampleを使用して制作ができるため、難解なMixing作業を要さないという点でもビギナーやとにかく手早く楽曲を制作したい方にとってメリットのあるツールになっています。

操作が難しくない一方、プロ仕様のDAWにも通じる機能が多く備わっているため作曲のスタートに大変適したツールですので、是非一度お試しください。

Flow Machines Mobileダウンロード

Soundmain公式サイト